風俗営業許可(1号)は、キャバクラ、クラブ、ラウンジ、スナックやガールズバーなど、接待を伴う飲食店営業を行うために必要な許可です。従業員が客のそばに付き、会話やお酌、カラオケなどで楽しませるような接客を行う場合は、通常の飲食店とは異なり、1号営業として風俗営業許可が必要になります。
スナックやガールズバーについても、カウンター越しであっても特定のお客さんに付きっきりで談笑・お酌・カラオケの相手をする場合は「接待」に該当し、1号営業として風俗営業許可が必要になります。
営業所(店舗)の場所に関する基準
風俗営業は、どこでも営業できるわけではありません。営業できる区域や、学校・病院などからの距離が法律と条例で細かく定められています。
営業できない区域(福岡県)
次の用途地域では風俗営業を行うことができません。
- 第一種低層住居専用地域
- 第二種低層住居専用地域
- 第一種中高層住居専用地域
- 第二種中高層住居専用地域
- 第一種住居地域
- 第二種住居地域
- 準住居地域
- 田園住居地域
保全対象施設(条例に基づく距離制限の対象)
福岡県条例(風俗営業法施行条例)別表第一により、次の施設から一定距離を保つ必要があります。
- 学校(大学を除く)
- 幼保連携型認定こども園
- 児童福祉施設(認定こども園以外)
- 病院(医療法第1条の5第1項)
- 図書館(図書館法第2条)
- 診療所(入院設備あり)
保全対象施設からの距離(福岡県)
| 施設の種類 | 商業地域 | その他の地域 |
|---|---|---|
| 学校(大学除く) | 70m | 100m |
| 幼保連携型認定こども園 | 70m | 100m |
| 児童福祉施設(上記以外) | 50m | 70m |
| 病院 | 50m | 70m |
| 図書館 | 50m | 70m |
| 診療所(入院設備あり) | 30m | 50m |
これらの距離を満たしていない場合、風俗営業許可を取得することはできません。
申請者の資格(欠格要件)
風俗営業許可は、誰でも申請できるわけではありません。法律で「許可を受けられない人(欠格要件)」が定められています。
許可を受けられない人(主な欠格要件)
- 一定の犯罪歴がある人
1年以上の懲役・禁錮刑を受け、刑の終了から5年経過していない場合など。 - 破産手続き中の人(復権していない場合)
- 未成年者(ただし、法人の役員に成年者がいる場合など例外あり)
- 心身の故障により業務を適切に行えないと判断される人
- 暴力団員またはその関係者
- 過去に許可を取り消され、5年経過していない人
営業所の構造基準
店舗の構造や設備も、法律で細かく基準が定められています。基準を満たしていない場合、許可は下りません。
主な構造基準
- 客室の広さ
和室:1室9.5㎡以上
洋室:1室16.5㎡以上
※客室が1室のみの場合は適用除外 - 客室が外から簡単に見えない構造であること
- 客室内に見通しを妨げる設備を置かないこと
例:高さ1m以上のカウンター、ソファー、間仕切り、カーテンなど - 不適切な写真・装飾を置かないこと
- 客室のドアに鍵をつけないこと
※外に直接通じる出入口は例外 - 明るさの基準(照度)
常に5ルクス以上を確保する設備が必要
※調光スイッチ(スライダックス)は不可 - 騒音・振動の基準を満たすこと
営業所の管理者(責任者)の選任
風俗営業を行う場合、各店舗に1名の「管理者(責任者)」を置く必要があります。
- 申請者本人が管理者を兼ねることも可能
- 他の店舗と兼務することは原則不可
- 管理者になれない人の基準は、申請者の欠格要件とほぼ同じ
許可基準の確認について
営業場所の適合性、距離の基準、店舗構造の基準などは、実際の図面や現地状況を確認する必要があります。
当事務所では、許可取得に必要な基準を満たしているかどうかを丁寧に確認し、申請手続きまで一貫してサポートいたします。風俗営業の開業をご検討中の方は、ぜひご相談ください。
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